【古文・漢文】古文の助詞の使い方を理解して解ける問題集

〜意味を知るだけでは不十分！得点に直結する助詞の勉強法〜

今回は、「古文の助詞」にフォーカスした勉強法と、それを活かせるおすすめの問題集について紹介します。

古文が苦手な生徒さんの多くが見落としているのが、「助詞」の重要性です。
現代語とは微妙に違う役割を持つ古文の助詞をきちんと理解できれば、読解問題の正答率がグンと上がります。

この記事では、高校受験・大学受験の両方に対応できるよう、基礎から実践までをわかりやすく解説し、最後には「助詞の使い方がわかる問題集」も紹介します。保護者の方にも、どのような観点でお子さんをサポートすればよいかのヒントになる内容です。

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なぜ古文の助詞が重要なのか？

古文の文章は、単語の意味や文法の形だけでなく、「助詞の役割」を正しく理解しないと、文の意味が大きく変わってしまうことがあります。

たとえば以下のような文を見てみましょう。

花を見る
花に見る

この2つの違い、わかりますか？

• 「花を見る」→花を対象として見る（現代語と同じ）

• 「花に見る」→花によって感動する、あるいは花に何かを見いだす

このように、助詞一つの違いで「意味」も「解釈」も大きく変わります。
つまり、助詞を読み違えることは、そのまま得点を落とす原因になるのです。

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よく出る古文助詞とその使い方

ここでは受験によく出る助詞をピックアップして、意味や使い方を簡単にまとめます。

1. 「を」：動作の対象

現代語と同じで、「～を」の形で目的語を示す助詞です。

例：月を見る → 月を眺める
※ただし、「通過する場所」を示すこともあります。
例：道を行く → 道を通って行く

2. 「に」：方向・受け手・原因・結果 など多義的

「～に」は多くの意味があるため、文脈判断が重要です。

• 方向：京に上る → 京都へ向かう

• 時間：春になる → 春になる時期

• 受け手：人に言ふ → 人に対して言う

• 原因・理由：花に泣く → 花に感動して泣く

3. 「が」：主語・所有

現代語と似ていますが、古文では**「が」は主語を表すことが非常に多い**です。

例：月が出づる → 月が出る
また、「の」と同様に所有の意味でも使われます。
例：翁が家 → おじいさんの家

4. 「の」：連体修飾、所有、主語

• 所有：君の心 → 君の心

• 主語（連体修飾的に文中で使われる）：
  　例：鳥の鳴く声 → 鳥が鳴く声

5. 「より」：起点・比較・手段

• 起点：山より出づ → 山から出る

• 手段：弓より射る → 弓で射る

• 比較：人よりすぐる → 人よりも優れている

6. 「は」「も」：対比・強調・取り立て

• 「は」→取り立て（特定の主題に焦点）

• 「も」→同等、類似、強調など

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間違えやすいポイントと対策

【誤読例1】「花に泣く」を「花が泣く」と訳す

助詞「に」は受け手や原因を表す場合があります。正しくは「花に感動して泣く」などと訳すのが自然です。

【誤読例2】「道を行く」を「道が行く」と誤解する

「を」は通過の意味を持つこともあるため、状況によっては「道を通って行く」という訳が正解です。

【対策】

• 助詞の意味を1語1義で覚えようとしないこと。

• 文脈の中で助詞が何を指しているかを意識する練習をする

• 問題を解いたあと、「この助詞はなぜ使われたのか？」を自分で説明してみる

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勉強の流れ：助詞理解→読解力アップ

① 助詞の基本的な意味と用法を整理する（一覧表を自作すると◎）
② 短文や例文で意味の違いを確認する
③ 実際の読解問題で助詞に注目しながら解く練習をする
④ 正解・不正解の理由を、助詞の役割から説明できるようにする

この流れを繰り返すことで、「なんとなく読んでしまう」古文から、「理解して読める」古文へとステップアップできます。

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おすすめ問題集：助詞の使い方がわかる教材

ここでは、助詞の理解を深めるのに適した問題集を2冊紹介します。どちらも高校受験・大学受験の基礎〜中級者におすすめです。

① 『古文上達 読解と演習［基礎編］』（Z会）

• 短めの古文の中で、助詞・助動詞・敬語の使い方が丁寧に解説されています。

• 特に「文法のチェックポイント」で助詞の使い方に焦点を当てているページがあり、実力アップに直結。

② 『マーク式基礎問題集 古文』（河合出版）

• センター試験（共通テスト）対応ですが、助詞の機能を問う問題が多く収録されています。

• 解説も丁寧なので、間違えた理由を理解しやすいです。

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保護者の方へ：どのようにサポートすべきか

お子さんが古文を苦手としている場合、「単語や文法は覚えているのに点数が伸びない」という声をよく聞きます。

その原因の一つが、助詞や助動詞といった「文のつなぎ目」の理解不足です。

保護者の方にできるサポートとしては、

• たまに一緒に例文を読み、「この“に”はどんな意味だと思う？」と問いかけてみる

• 問題集を買う際、「文法だけでなく読解につながる解説があるか？」をチェックする

といった工夫がおすすめです。

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まとめ

• 古文の助詞は、読解問題の正否を左右するほど重要

• 単語や文法と違い、文脈で意味が変わるので注意が必要

• 問題集を活用し、助詞を「意味」ではなく「使われ方」から理解しよう

• 保護者の方も、日常会話で古文的な言い回しを取り入れると効果的

古文の助詞は、最初は「小さくて地味」な存在に見えるかもしれません。
でも、しっかり身につければ、古文が「読める」「解ける」感覚を得るための大きな武器になります。

今のうちに基礎を固めて、得点源に変えていきましょう！

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