2022/08/25

高校受験や大学受験において、国語の中でも特に苦手意識を持ちやすいのが「古文」や「漢文」。中でも古文は、読んでいても意味が頭に入ってこなかったり、現代語訳に時間がかかって問題を解き終えられなかったりと、悩みを抱える受験生が非常に多い科目です。
今回は、そんな悩みを解消するために、「古文を速く正確に読む」ためのテクニックを紹介します。速読といっても、ただ目を速く動かすだけでは意味がありません。古文特有の文構造や単語の意味を理解しながら、スムーズに読み進められるようになるための実践的な方法を、受験指導経験をもとにお伝えしていきます。
1. 速読の前提:古文は「慣れ」が命
まず最初に押さえておきたいのは、「古文を速く読む」には、ある程度の語彙力と文法の理解が前提になっているということです。
例えば、現代文でも知らない単語が多ければ読むスピードは落ちますよね。古文でも同じで、「係り結び」や「助動詞の意味・接続」があやふやなままだと、速く読むことはできません。ですから、以下のポイントは最低限クリアしておきましょう:
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基本の古語単語300語の暗記(できれば意味+現代語との違いも)
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助動詞の活用と意味、接続の理解(「けり」「つ」「ぬ」「たり」など)
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敬語の種類と判別(尊敬・謙譲・丁寧)
これらが身についていれば、速読の準備は万端です。
2. 古文速読のステップ1:文章構造を意識する
古文は「文の切れ目」を見つけることが読みやすさに直結します。特に重要なのが「助動詞」と「係り結び」です。
◉ 助動詞に印をつけよう
文章を読む際に、「けり」「べし」「なり」「たり」などの助動詞にマーカーを引いたり、○で囲んだりしておくと、文の切れ目や主語の変化が把握しやすくなります。これにより、どこで意味が切れるのかが視覚的にわかるため、速く読めるようになります。
◉ 係り結びで文末を予測する
例えば、「ぞ」「なむ」「や」「か」などの係助詞が出てきたら、文末は連体形になります。逆に「こそ」が出たら、文末は已然形。これを知っておくと、文のゴールが予測でき、無駄な戻り読みが減るため、読むスピードがアップします。
3. 古文速読のステップ2:主語をつかめ!
古文が読みにくい最大の理由は、「主語が省略されている」ことです。誰が何をしているのかが分からないと、文章がぼやけてしまいます。
そこで大切なのが、「登場人物をマークする」習慣です。次のようなテクニックを使って、主語を把握しましょう。
◉ 敬語で人物関係をつかむ
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尊敬語:「給ふ」「おはす」→ 主語は偉い人
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謙譲語:「申す」「参る」→ 主語は話し手がへりくだっている人
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丁寧語:「侍り」「候ふ」→ 読者や聞き手に対する丁寧な表現
誰に対して使われている敬語かを考えることで、主語が浮かび上がってきます。
◉ 同じ動作が続くなら、主語も基本的に同じ
一文目で「女、歩きたまふ」とあったら、次の文もよほどのことがない限り「女」が主語であることが多いです。新しい主語が出たら、その前後に注目するようにしましょう。
4. 古文速読のステップ3:文脈から意味を推測する
すべての単語の意味が分からなくても、読めるようになるのが古文速読のポイントです。
◉ 接続語に注目する
古文にも、現代文の「しかし」「だから」のような接続語があります。
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逆接:「されど」「しかれども」「しかも」など
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順接:「されば」「ゆゑに」など
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添加:「また」「さらに」
これらを見つけたら、「ここから話が変わる」「話が展開する」ことを予測できます。展開が予測できると、読解のスピードが格段に上がります。
◉ 定番パターンを覚える
古文にはよくあるストーリー展開があります。たとえば:
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貴族が恋をして、和歌を詠んで返事を待つ
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僧侶が仏道修行に励み、悟りを得る
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天皇が夢で啓示を受ける
このような型を知っていれば、「この展開はあれか」と予測が立ちやすくなり、速読にもつながります。
5. 古文速読のステップ4:問題とセットで読む練習を
速読力をつけるには、「問題を解きながら読む」のが最も効果的です。ただ漫然と文章だけを読んでも、実戦では役に立ちません。
おすすめは、以下のような手順です:
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まず本文を読まずに、設問と選択肢を確認
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設問で問われている部分を意識しながら本文を読む
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解答に必要な情報を優先的に拾いながら読む
この練習を繰り返すことで、「必要な情報に集中して読む」力が鍛えられます。結果として、無駄を省いた速読が可能になります。
6. おすすめのトレーニング法
最後に、古文速読のトレーニング方法をいくつか紹介します。
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音読トレーニング:毎日1ページ古文を音読。意味を意識しながら読む。
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シャドーイング:古文の音源(YouTubeや市販教材)を使って、耳で聞きながら復唱。
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1日1文法確認:助動詞や敬語など、毎日1つずつ復習して知識を定着。
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模試や過去問で実戦訓練:時間を計って読む練習を。
まとめ
古文の速読は、「ただ目を速く動かすこと」ではなく、「文の構造を理解し、主語や文脈を正確につかむ力」があってこそ成立します。最初は時間がかかっても、上記のテクニックを日々の勉強に取り入れていけば、必ず読むスピードは上がります。
「古文=暗記科目」と思っている方も多いですが、読解力を養えば、むしろ現代文より安定して得点できる分野になります。ぜひ、今日からでも古文速読のトレーニングを始めてみてください。
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