2022/08/25
はじめに
現代文はセンスの問題だという考え方が昔からあります。実際、現代文を一生懸命勉強しても何の成果も得られなかったり、そもそも勉強の仕方がわからなかったりする学生が多いのも事実です。
現代文には、大きく分けて評論文と小説文の2種類があります。現代文の勉強法を確立するのは難しく、 日本史や世界史などの暗記科目と違って、問題は必ずしも暗記で解決できるものではなく、数学のように解答の公式がなく、答えも一つではありません。これは他の分野とは全く異なる科目です。 しかし、現代文の問題は勉強の仕方や解き方があり、センスがなければ得点が取れないという科目ではありません。
この記事では、現代文、特に評論文で良い成績を取るための4つのポイントと、それを効果的に学ぶ方法を説明します。
評論文読解にセンスは不要!
小説の場合は、作者の感情を読み取る力が必要で、文字通り読むだけでは伝わらない共感性が必要になることもあります。しかし、評論文の場合は全く異なります。評論文は、書き手が自分の主張を論理的に提示する文章のことです。基本的には、文章構造は論理的に展開していくものなので、著者の論理を理解することが重要です。逆に、自分の気持ちや感情で著者の主張を決めて問題を解いてしまうと、著者の主張とは矛盾した認識で間違った答えを出してしまうことがあります。
また、感覚に頼りすぎると、ある問題がなぜ正解したのか、なぜ正解しなかったのかがわからなくなってしまいます。なぜ間違えたのかがわからないと、何をすればいいのかわからず、今後点数を上げることが難しくなります。直感に頼るのではなく、正しい答え方を身につけることが大切です。
評論文を正しく読解するには、正しい方法があります。センスが無いと解けないという先入観は捨てて、正しい読解方法で問題と向き合うようにしてください。
評論文読解の4つのポイント
1.語彙の理解
「語彙の知識」とは、問題によく出てくる単語の正確な意味を知っているかどうかです。日常会話も評論文でも書かれている言葉は日本語です。しかし、評論文で使われる単語は、日常会話では使われないものが多くあります。例えば、「アイデンティティ」、「イデオロギー」、「アナロジー」、「エスプリ」、「諧謔」、「横溢」などなど…。これらはほんの一例ですが、日常生活では使われないのに、評論文では頻繁に使われる言葉がたくさんあります。評論文で使われている単語やフレーズの意味を知っていれば、読んだときに「これはどういう意味だろう」と立ち止まることが少なくなります。
2.背景を知る
次に必要なことは、評論文でよく使われるテーマやトピックについて基本的な理解をしておくことです。これらのテーマをしっかり理解していれば、テキストに出てくるどんな種類の文章にも柔軟に対応することができます。例えば、地球温暖化とは何かという基本的な理解があれば、最初に地球温暖化に関する解説書を読んだときに、著者が何を言いたいのかを理解しやすくなります。
また、バックグラウンドの知識があれば、重要な問題に対処しやすくなるという大きなメリットもあります。多くの人は、自分が興味のあるジャンルや慣れ親しんだジャンルの文章を読むのは難しいと思いませんが、自分が興味のないジャンルや理解できないジャンルの文章を読むのは難しいものです。評論文を読みこなせるように、知らないことを減らすことが大切です。
3.読解力
「読解力」は、文章の全体的なテーマや著者の主張を理解する能力です。実際の問題に答える際には、常に著者が文章の中で何を言おうとしているのかを読み取るようにしなければなりません。傍線部や前後の接続詞に注意するなど、効果的なテクニックもありますので、これらの基本的なポイントを押さえておくことが大切です。
4.答えを見つけ出す力
「答えを見つけ出す力(解き方)」とは、文字通り、問題文と本文を照らし合わせ、問題文が何を求めているのかを記述して、正しい答えを選ぶ力のことです。文章の全体的なテーマや著者の主張を読み取ることができても、聞かれた質問に対する答えが見つからなければ、点数は取れません。また、答えを見つける能力も非常に重要です。そのためには、基本的な読解力だけでなく、優れたテクニックが必要です。また、以下のことも重要です。
評論文読解問題の勉強法
ここでは、評論文を得意とするための対処法や研究方法について説明します。
1.語彙や背景知識の理解
これは基本的な記憶力テストなので、どうやって解くかではなく、どうやって勉強するかを考えてください。テスト前に時間がある方は、難しい文章の本や新聞を読んで、意識的に語彙を増やすことをお勧めします。試験前であれば、大量の問題集や単語帳を使って覚えましょう。語彙を正確に把握するためには、漢字を読み書きするだけでなく、その意味を覚えておくことをお勧めします。さらに、覚えた漢字を使った慣用句の意味も把握できるようになれば、一度に覚えられる単語の数が2〜3個増えます。また、評論文の問題でよく目にする単語を書き出し、その意味を自分で覚えておくこともおすすめです。これは、英単語を読んだり書いたり覚えたりすることがどういうことなのかをイメージしていただくと、わかりやすいかもしれません。
評論文の背景知識を得るためには、インターネットを使って批評によく出てくるトピックを調べたり、批評によく出てくるトピックを解説した参考書を読んだりするのがよいでしょう。また、新聞や本を定期的に読むことで、一般的な事柄や時事問題に関する幅広い知識を身につけることができます。多くの問題は環境や芸術に関するものですが、これらは大学によって異なる傾向があります。行きたい学校が決まっている場合は、その学校の過去問をチェックして、自分の選んだ学校で出やすいトピックを把握しておきましょう。
語彙や背景知識については、学んだことを繰り返すことが最も重要です。漢字や熟語のセットを定期的に復習し、その意味を読み書きして理解し、自分で調べたり参考書を繰り返し読んだりして背景知識を固めておきましょう。
2.問題文を読みながら問題を解く
現代文の読解問題には、正しい解き方があります。問題文(本文)を読み終えてから問題を解く人もいるかもしれません。これは読み返しの手間が多く発生するため、時間をロスしてしまいます。実際に現代文を解くときには、問題を解きながら読んでいくことが大切です。問題文の中に傍線や空欄があったら、設問を読んで、傍線や空欄の前後から答えを導き出すことができるかどうかを確認します。また、問題文が長いときには、最初に設問を読んでから、問題文を読むというテクニックもあります。最初に質問を読むことで、自分が何を聞かれているのかがわかります。その利点は、問題文を読むときに何を見ればいいのかがわかり、時間を節約できます。
問題文を読むことに集中しすぎると、理解は深まるかもしれませんが、解答が間に合わなくなることもあります。現代文や評論文を得意とするためには、「読んで理解して解決する」のではなく、「読んで答えを見つける」ことに重点を置くことが大切です。
3.重要箇所をチェックする
答えを出すのに重要だと思われる部分に印をつけることで、時間と労力を節約することができます。著者の主張や重要な情報は、「しかし」や「だが」といった逆接の接続詞の後にあることが多いと言われています。また、段落の最初と最後、あるいは「~である」など強い語尾も重要な意味を持ちます。
傍線部について尋ねる問題は、周辺にヒントがありますので、前後を読んで重要な部分をマークすることに集中してください。これにより、読解力の向上や、記述式問題の解答の材料を集めることができます。
4.指示語や接続詞に注意する
評論文の問題は、「意味を説明する」と「理由を答える」の2つのパターンが主流です。
評論文では、著者は様々な表現を使い、自分の主張を何度も繰り返します。「意味を説明する」問題では、著者が「これ」や「それ」などの指示語を何度も使う場合は、これらの指示語の意味を意識しながら文章を読めば、表現を変えながら主張を繰り返している見分けることが容易になります。
「理由を答える」パターンでは、接続詞の「なぜならば」と「だから」の前後の文に注目します。多くの場合、著者の主張の根拠が直接示されるなど、質問のヒントになります。このパターンでは、理由となる部分の記述が、選択肢の記述と違う表現方法で書かれている場合がありますので、文章を読む際には、表現の代替性を意識することが大切です。
5.選択肢問題は消去法で
選択肢問題は消去法を使うことです。問題によっては、すぐに正解が見つかる場合もあります。正しい答えを見つけようとするのではなく、他の選択肢がなぜ正しくないのかを考えるのがポイントです。多くの場合、全く関係のないキーワードが含まれているため、すぐに誤答を見分けることができます。 消去法を使って、間違った選択肢をすぐに見つけ、答えから除外する習慣をつけましょう。たとえ正解がすぐにわからなくても、「内容が本文の記述とから見て間違っている」「明らかに言い過ぎ」「本文に書いていない」という3つの基準で、正解を消すことができます。消去法で考えれば、時間を大幅に節約できます。
6.速読法を身につける
テストは時間制限があります。いくら現代的な文章力や読解力を身につけても、読むスピードが遅ければ時間内に終わらず、点数を落とすことになります。 速く読めるようになったり、大量の文章に触れる機会があったり、数行ずつ読むブロックリーディングを利用したりすれば、テストで大きなアドバンテージを得ることができます。
評論文の読解問題に取り組む際には、上記の6つのヒントを念頭に置いてください。
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