一時期、暗記中心の教育が、
批判の的になったことがありま した。
子どもには思考力を身につけさせることが大切なのだから、
暗記主義などもってのほか、
というのが、その理由です。
思考するには材料が必要です。
そしてその材料は、
記憶することで自分の中に取り込むしかありません。
もちろん、細かい年号など暗記していなくても、
歴史の流れはつかめるかもしれません。
しかし、
「19世紀から20世紀初頭にかけて、
南北アメリカや東南アジアで、
中国の移民が急増した背景には、
どんな事情があったか答えよ」
というような質問に回答するには、
議論を組み立てるためのデータが必要です。
これは数年前の東大の入試問題を例にとったものですが、
たと 試験問題ではなく、
時間制限がなくても、
質問に回答するために必要そうなデータを、
あとからかき集める方が、
かえって難 しいかもしれません。
ある程度の暗記をしておかなければ、
思考力を育てるだけの基礎が築けないという実利的な問題のほかに、
暗記力はそれ自身で価値があります。
脳はいろいろな領域が連動していますから、
暗記力もしくは記憶力を鍛えることで、
脳全体の活性化が期待できるでしよう。
また、暗記することで根気を身につけることができ、
成績アップの速効性もある。
自分に自信を持つ契機ともなってくれるのですから、
こんなに良いことはありません。
記憶力は年を取っても衰えないということが、
このところいろいろな研究によりわかってきているようですが、
記憶の基礎体力は若いうちに身につけておいた方がベター。
小中学生は 生の中で一番、
脳みそが暗記に適している時期なのですから、
この時期に活用しなくて、
いったいいつ使うと言うのでしょう。
暗記が苦手な子どもは少なくありませんが、
脳みそが悪いのではありません。
暗記の仕方が間違っているのです。
暗記もの は「目で暗記する」と思っているなら、
考えを改めましょう。
見て覚えたつもりでも、
いざもう一度書けと言われると、
案外出てこないことがあるのは、
ご承知の通り。
暗記で重要なのは、
実は「身体で暗記する」ことです。
できるだけ多くの感覚器官を使って覚える、
と言い換えても構いません。
具体的には暗記したい対象を見て、
口に出して唱え、
それを自分の耳で聞きながら、
実際にノートに書き留める。
視覚、聴 覚、触覚をフル回転させるのです。
勉強では味覚や嗅覚を連動させることは難しいですが、
社会科や理科などでは、
特産物を実際に味わってみるとか、
花の匂いを嗅いでみるとか、
家庭育の中で積極的に活用できる機会もあるでしよう。
とにかく暗記の基本は書くことです。
子どもの机の上には、
自由に何を書いても良い白紙とエンピツを常備しておくようにしましょう。
書くことは脳に刺激を与え、
記憶として定着させます。
英語の単語にしろ漢字にしろ、
社会の地名にしろ、
人物名にしろ、年号にしろ
すべて、この白紙に書いて書いて書きまくります。
同じ言葉を何も見なくて書けるまで書く。
白紙が足りなくなるまで書き続けるのです。
教科書の太字で書かれている単語をピックアップして、
白紙に書きなぐるだけでも構いません
(むしろお薦めします)。
それを習慣化させることで、
子どもの記憶力、
いえ、「脳力」が飛躍的にアップするでしよう。
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おすすめ教材
ここからは、中学生にお勧めの教材を紹介します。高校生にお勧めの教材は
こちらをご覧ください。
英語
キクタンは文字通り耳で覚える単語集(CD2枚収録)。教科書に出てくる単語だけでは不十分。定期テストは乗り切ることができても、実力テストでは教科書に出ていないものもバンバン出てきます。中学生必携の単語集です。
文法事項が詳しく説明されています。この参考書の良いところは動画で授業をしてくれるところ。英語嫌いの生徒でもすんなり頭に入るでしょう。
「ホントにわかる」シリーズよりも内容は易しめ。監修は山田暢彦先生。このテキストを使って
YouTubeでとってもわかりやすい授業を公開しています。
こちらのテキストは教科書準拠。丁寧な解説に教科書の内容に沿った問題で学習を進めることが可能です。付属のCDでリスニング対策もばっちり!
中学3年間の基礎がコンパクトにまとまっています。高校入試の準備として使うと効果的です。
数学
とても見やすく、動画付きで理解もしやすい教材。基礎から徹底的に学習するのにぴったりです。
数学と言えば数研出版。中学生用のシリーズもご多聞に漏れず秀逸です。数学が好きな生徒にはピッタリ。自学でもメキメキ実力アップ。
中学数学の総まとめ教材。カラーページが多く、数学嫌いの生徒や数学が苦手な生徒でも取り組みやすくなっています。
国語
現代文のカリスマ講師、出口汪による教材です。中学生向けに書かれていますので、わかりやすい表現になっています。文章の読み方、問題の解き方などを徹底的に解説。現代文が苦手な高校生にもおすすめです。
国語は一度得意科目にしてしまえば、勉強をしなくてもコンスタントに高得点がとれる教科です。理論編で問題の解き方を学んだあとは、こちらの問題集で力を定着させましょう。
理科
マイスタディガイドは手書き風イラストで分かりやすい参考書。理科の暗記学習はこれでばっちり!
付属のネット動画がとてもわかりやすく、まるで家庭教師の授業!基礎から標準レベルの力をつけるためには最適なテキストです。
タイトル通り、図や表がふんだんに盛り込まれたビジュアル参考書。勉強の仕方も説明されているので、テキスト通りに勉強を進めていけば、中学理科の各分野の理解が深まります。
基礎から標準レベルの知識を効率的に身に着けることができます。一人でも学習を進めやすく、編者のこだわりが随所に感じされます。
社会
マイスタディガイドは手書き風イラストで分かりやすい参考書。社会の暗記学習はこれでばっちり!
ハイレベルな参考書。社会が大好きな生徒はこの一冊でどんどん自学を進めるとぐんぐん実力がアップします。
地理はやみくもに暗記してモス部に忘れてしまいます。地図と関連付けながら覚えていくのがポイントです。こちら教材の動画を見なが具体的なイメージを描いて勉強を進めていくことができます。
歴史の勉強は、頭の中に年表を作ることが重要。この教材は動画と連動した学習で、現代までの時代の流れを無理なく覚えていくことができます。
数学に定評のある数研出版社のテキスト。社会の教材ではことらがおススメです。演習書が付属しており、定期試験対策だけでなく、自高校入試の対策にも最適です。
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こちらの問題集は受験生の50%以下の生徒しか解くことができなかった難しい問題を集めた問題集です。偏差値は相対評価なので、みんなが解けない問題を解くことができるようになれば偏差値60が突破できるようになってきます。こちらの問題集もすべての問題に正答率がついています。正答率30%以下の問題が解けるようなれば、実力は相当なものです。何度も何度も繰り返し解いて応用力を伸ばしましょう。