2020/11/06

単語や構文はちゃんと覚えた
なのに長文はなぜか読めない…
長めの文章を読むということは、
単語や文法の知識は必須。
基礎となる部分がぐらついていたら、
いつまで経っても読めるようになりません。
基礎を固めるためにやるべきこと
「基礎はできてるんだけど……」
と思っていることが多いですが、
基礎がぐらついているということはよくあります。
単語帳に触れていても、
それを文章の中で、
即座に判別できるようにならなければいけません。
そのためにの勉強法が
あえて辞書や単語を使わず、
全訳で意味を調べるということ。
長文を読もうという段階になったら、
辞書や単語帳で意味を調べる頻度は減らしていきましょう。
知らない単語があっても読み進めていく
長文を読んでいて分からない単語があったら、
印をつけて、どんどん読み進めます。
問題を解き終わったら、
本文を全訳と照らし合わせて、
分からなかった単語の意味を同定していきましょう。
これを4.5回繰り返すと、
分からなかった単語の意味は自然と頭に入っていきます。
この勉強方法のメリットは次の2点。
★辞書を引く手間が省ける
辞書を引く手間すらももったいないものです。
いろんな本を参照するのは面倒でもあります。
★文脈に即した意味を知ることができる
辞書を引いて、意味がいくつもあったら、
本文中の意味は、どれなんだろう?
と悩んでしまうことがあります。
適切な意味を吟味することも大切ですが、
効率的に勉強していくためには
全訳でササッと意味を確認して、
「その場面での意味」を知ったほうが適しています。
一語一語訳さない
しっかりと単語を覚えても、
それを駆使して丁寧に訳すのは、非効率です。
まずは「分からなくても先を読み進める」
ということを徹底しましょう。
わからない単語にマーカーで印だけつけておいて読み進める方法は有効です。
分からない文章があっても、
読み進めるうちに全体像は見えてきます。
「長文を読む」ということと
「すべて翻訳する」ということは少し違う作業です。
まずは「長文を読む」ということに集中しましょう。
パラグラフ(段落)を意識する
各パラグラフの流れが分かると、
全体像が見えやすくなります。
「この段落は筆者の主張が書いてある」
「次以降のパラグラフでは、具体例が出てくるだろう」
ということを意識して、
“in fact”や“though”といった「※ディスコースマーカー」に
印をつけて読んでいくとよいです。
パラグラフリーディングに関しては
ネットで「パラグラフリーディング 方法」とググれば、情報はいくらでも出てきます。
※ディスコマーカーとは?
ディスコースマーカー(論理マーカー)一覧
「ディスコースマーカー(discourse marker)」とは、文字通りの訳としては「談話標識」です。広義には、話し言葉で使う「相槌」や「つなぎ言葉」(a-ha, well, you know…)等を含みますが、狭義には「書き言葉において論理展開を示す目印」を指し、特に受験英語の世界ではこの使い方が一般的です。または「論理マーカー」と呼ばれることもあり、この表現の方が分かりやすいかもしれません。当サイトでも、この狭義のディスコースマーカーを指すものとします。ここでは、ディスコースマーカーの一覧をご紹介します。おそらく「これもディスコースマーカーなのか!」と意外に思う発見があるはずです。尚、どんな言葉がディスコースマーカーに該当するのかついて明確な定義はありません。比較的一般的とされているものについては大方盛り込みましたが、これが全てというわけではありません。一方で、あまり一般的ではなくても私独自の判断で加えたものもあります。
カテゴリーは、大きく「A⇔B」「A=B」「A+B」「A→B / A←B」の4種類に分け、適宜それ以下の区分を設けました。ただし、これらのカテゴリー分けについても明確な基準はないため、中には異論がある区分もあるかもしれません。細かい区分のことについてはあまり深く考えず、参考程度に理解してください。大事なことは「大きな流れを見逃さず、論旨を掴む」ということと「日頃からディスコースマーカーへの意識を高め、論理的な読解を心がける」ということです。
尚、ディスコースマーカー一覧のPDFファイルが必要な方は、ページ下部にダウンロードのリンクを用意しています。
目次 [隠す]1 「対比・逆接」系ディスコースマーカー(A⇔B)
1.1 逆接 のディスコースマーカー
1.2 譲歩 のディスコースマーカー
1.3 対比 のディスコースマーカー
1.4 譲歩構文(譲歩⇔主張)
2 「具体化」系ディスコースマーカー(A=B)
2.1 言い換え のディスコースマーカー
2.2 例示 のディスコースマーカー
3 「追加・並列」系ディスコースマーカー(A+B)
3.1 追加 のディスコースマーカー
3.2 列挙 のディスコースマーカー
3.3 類似 のディスコースマーカー
4 「因果関係」系ディスコースマーカー(A→B / A←B)
4.1 原因・根拠 のディスコースマーカー
4.2 結果 のディスコースマーカー
4.3 因果関係を表す動詞
4.4 結論 のディスコースマーカー
「対比・逆接」系ディスコースマーカー(A⇔B)
最も重要なディスコースマーカーです。A⇔B という対立するつながりがあり、原則として文意(プラス・マイナス)が逆転します。また、A と B では B の方に重点があり、筆者の主張を際立たせるために用いられます。逆接 のディスコースマーカー
but(しかし)
however(しかし)
yet(しかし、それにもかかわらず)
nevertheless(それにもかかわらず)
still(それでもやはり)
conversely(その反対に)
instead(それどころか、そうではなく)
rather(それどころか、そうではなく)
譲歩 のディスコースマーカー
though [although](~だが)
even though(~だが、~だとしても)
even if(~だとしても)
while(~だが)
as(~だが)※形/副 + as + SV の倒置構文で
whether(~であろうとなかろうと)
疑問詞 + -ever = no matter + 疑問詞(どんなに~でも)
in spite of~ = despite ~(~だが)
with all~ = for all ~(~だが)
regardless of~(~にもかかわらず)
even ~(~でも、さえ)
対比 のディスコースマーカー
基本的には「A⇔B」ですが、「逆接」ほど A と B のコントラストが強くないので、文脈によっては「並列(A+B)」に近くなる場合もあります。while / whereas(一方で)
some ~ others …(あるものは~他のものは…)
one ~ another …(一方は/もう一つは)
one ~ the other …(一方は/他方は)
the former ~ the latter …(前者は~後者は…)
on the other hand(他方)
meanwhile(一方で)
;(セミコロン)(一方で)
on the contrary(その反対に)
unlike ~(~とは違って)
at the same time(それと同時に、その一方で)
A, in[by] contrast, B = in contrast to[with] A, B(A に対して B)
(as) compared to(~と比べると)
not A but B(A ではなく B)
not A, instead, B = instead of A, B(A ではなく B)
not A, rather, B = rather than A, B(A ではなく B)
not A, on the contrary, B(A ではない。それどころかむしろ B)
It is B that ~(※強調構文)(~するのは B だ)※「A ではなく」という含みがある
What S V is B(※一種の強調構文)(SVするのは B だ)※「A ではなく」という含みがある
譲歩構文(譲歩⇔主張)
相関的に用いられる一種の構文です。これらの表現の出だしを見かけたら、but などの逆接が来ることを予想して読み進めてください。また、but 以降が筆者の主張であることを意識してください。It is true (that) ~, but …(たしかに~だ、しかし…)
Truly ~, but …(たしかに~だ、しかし…)
To be sure ~, but …(たしかに~だ、しかし…)
Certainly ~, but …(たしかに~だ、しかし…)
Indeed ~, but …(もちろん~だ、しかし…)
Of course ~, but …(もちろん~だ、しかし…)
No doubt ~, but …(もちろん~だ、しかし…)
S may[might] V, but …(~かもしれない、しかし…)
It seems (that) ~, but …(~のように見える、しかし…)
S do V(※強調の do), but …(たしかに~する、しかし…)
I am not saying ~ , but …(~と言っているわけではない、しかし…)
This is not to say ~ , but …(~と言っているわけではない、しかし…)
generally ~, but …(一般には~、しかし…)
commonly ~, but …(一般には~、しかし…)
on the whole ~, but …(概して~、しかし…)
in many cases ~, but …(多くの場合、しかし…)
in most cases ~, but …(たいていの場合~、しかし…)
typically ~, but …(典型的には~、しかし…)
usually / often / sometimes ~, but …(たいてい/しばしば/時々~、しかし…)
in theory ~, but …(理論的には~、しかし…)
At first ~, but …(最初は~、しかし…)
Initially ~, but …(最初は~、しかし…)
「具体化」系ディスコースマーカー(A=B)
英文の論理展開の基本は「抽象⇒具体」で、これを表現するために用いられるのが「例示」や「言い換え」です。大事なことは「A(抽象)= B(具体)」だということで、A をしっかり理解できたら、B は飛ばし読みできますし、逆に A を理解できなかったら、B をしっかり読んで A の内容を類推する必要があります。言い換え のディスコースマーカー
in other words(言い換えれば)
that is (to say)(すなわち)
:(コロン)(すなわち)
―(ダッシュ)(すなわち)
or / i.e. / namely(すなわち)
in short / in brief / in a word(要するに)
strictly / more strictly / strictly speaking(厳密に言えば)
specifically(具体的に言うと、はっきり言うと)
It means (that)~(それは~を意味する)
in fact(もっとはっきり言えば、それどころかむしろ)
indeed(もっとはっきり言えば、それどころかむしろ)
on the contrary(それどころかむしろ)
例示 のディスコースマーカー
for example(例えば)
e.g.(例えば)
for instance(例えば)
(let’s) suppose(仮に~だとしよう、例えば)
(let’s) say(言ってみれば、例えば)
including ~(~を含めて、~など)
such as ~(~のような、~といった)
like ~(~のような、~といった)
:(コロン)(~のような、~といった)
take ~ as an example [illustration](例として~を取り上げる)
needless to say ~(~は言うまでもななく)
not to mention ~(~は言うまでもななく)
to say nothing of ~(~は言うまでもななく)
let alone ~(~は言うまでもななく)
in particular ~(特に~、とりわけ~)
especially ~(特に~、とりわけ~)
even ~(~でさえ)※極端な例を表す
「追加・並列」系ディスコースマーカー(A+B)
ある事柄について新しい情報を追加し「A+B」のつながりがあるのがこれらです。追加されるものはさまざまですが、多くは「具体例」や「理由」を追加するために使われます。尚、A と B でプラス・マイナスのイメージは変わりません。また、これらのディスコースマーカーを見たら、何と何が並列されているかを頭の中で整理しながら読み進める必要があります。追加 のディスコースマーカー
and(~と)
also / too(~もまた)
moreover / furthermore / what is more(さらに、加えて)
besides (~)(加えて、~に加えて)
additionally(さらに、加えて)
further(さらに、加えて)
;(セミコロン)(また)
on the top of ~(~に加えて)
A, in addition, B = in addition to A, B(A に加えて B)
B as well as A = A, B as well(A 同様 B も)
not only [simply, just, merely] A but also B(A だけでなく B も)
not A alone but also B(A だけでなく B も)
more importantly(さらに重要なことに)
equally important(同様に重要だ)
not to mention ~(~は言うまでもなく)
even ~(~さえ)※極端な例を示す
at the same time(それに加えて)
additional ~(もう一つの~)
列挙 のディスコースマーカー
first / firstly / first of all / in the first place(第1に)
first of all(まず第一に)
to begin with / to start with(まず初めに)
second / secondly / in the second place(第2に)
next / then(次に)
last/ lastly / finally(最後に)
last but not least(最後に大事なことですが)
some ~ others …(あるものは~他は…)
one ~ another …(あるものは~もう一つは…)
one ~ the other(s) …(あるものは~残りは… )
類似 のディスコースマーカー
like ~(~のように)
just like ~ / just as ~(ちょうど~のように)
similarly(同様に)
equally(同様に)
likewise(同様に)
in the same way(同様に)
parallel to(~と平行して、~と同様に)
「因果関係」系ディスコースマーカー(A→B / A←B)
英語の論説文は論理的に構成されていますので、因果関係が重要です。A と B のどちらが原因でどちらが結果なのかに注意してください。尚、A と B でプラス・マイナスのイメージは変わりません。原因・根拠 のディスコースマーカー
because / as / since(~だから)
now (that)(今や~なので)
for(…というのは~だからだ)
after all(なにしろ~なのだから)
because of / due to / on account of / owing to(~だから)
The reason (why …) is that ~(理由は~)
This is because SV(これは~だからだ)※this が結果、SVが原因
as a result of A, B(A の結果として B)※A が原因、B が結果
This is evidenced by ~(これは~を根拠にしている)
結果 のディスコースマーカー
so / therefore / thus / hence(よって、だから)
consequently / accordingly(その結果)
as a result / as a consequence / in consequence(その結果)
This is why SV(だから~)※this が原因、SVが結果
~ so that …(~である。その結果…)
so ~ that …(非常に~なので…)
such ~ that …(非常に~なので…)
This indicates that ~(これは~を示している)
因果関係を表す動詞
※ A が「原因」、B が「結果」A cause B = B be caused by A
(A が B を引き起こす = B は A によって引き起こされる)
A result in B = B be resulted from A
(A の結果 B になる = B は A から生じる)
A bring about B(A が B をもたらす)
A lead to B(A が B につがなる)
A contribute to B(A は B の原因である)
B be attributed to A(B は A が原因である)
結論 のディスコースマーカー
in conclusion = as a conclusion(結論として、要するに)
to summarize = to sum up(結論として、要するに)
in short / in brief / in a word(要するに)

にほんブログ村