不正解の選択肢は不自然な日本語になりがち
出題者が作る不正解の選択肢は、不自然な日本語になりがちです。
例題
問 傍線部①「我さへなかれぬる」の口語訳として、最も適当なもの を、次のア5オの中からーつ選べ。
ア 鹿はもちろんのこと自分だけでも泣くことができるよ。
イ 鹿だって泣くことができるのだから自分までも泣かされてしまうよ。
ウ 鹿ばかりでなくせめて自分だけでも泣こうと思うよ。
エ 鹿ばかりでなく自分までも思わず泣かれてしまうよ。
オ 自分と鹿は一体だから鹿と自分とはともに思わず泣かれてしまうよ。
この五本の選択肢を素直に読んでみると、何のことかよく意味がわからないものがあることに気づきます。なぜこんなに意味不明の選択肢がたくさ んあるかというと、まえにも述べたように、出題者が不正解の選択肢をつくるときの 二つの条件に縛られているからです。
出題者は、正解の選択肢をつくり、そのあとで不正解の選択肢をつくるわけですが、不正解の選択肢は、すぐに不正解だとバレてはいけません。つまり、この問題の場合は傍線部を訳す問題だから、あたかも正しく訳したかのように見えなければならないのです。
しかも、その選択肢は絶対に正しくてはいけません。傍線部の部分部分をそれぞれ訳したかのように見えて、しかもミスがかならずどこかにあるという ような選択肢を三本も四本もつくるのは、たいへんなことです。それが不自然 な日本語となって現われんですね。この事実から、日本語として不自然な文章は、 絶対に正解ではあり得ないという視点が成り立ちます。
この例題はその極端な例ですが、まずアの 「鹿はもちろんのこと自分だけでも」 ですでに意味不明です。イも日本語として最悪。ウも「~ばかりでなくせめて自分だけでも」が支離滅裂です。エの 「鹿ばかりでなく自分までも思わず泣かれてしまう」 は意味が通りますが、オなどはほとんどファンタジーの世界です。もちろん正解はエです。不自然な日本語となるのは、部分部分でさも訳したかのように見せているため、文章のつながりがうまくいかなくなってしまうからです。
選択肢と傍線部を最初から見くらベてはいけない
実際の入試で、「不自然な日本語」 の選択肢は吐いて捨てるほどありますが、受験生が意外にもそんなキワモノの選択肢にとびついてしまうのは、最初から傍線部の各単語と選択肢を見くらべるのが原因です。長い傍線部の訳を選ぶ問題の場合はとくに、まず傍線部をはなれて 「独立した日本語」として、二、三回選択肢の文章を読んでみることがたいせつです。
例題 青山学院大学(文)
(問) 傍線部1の解釈として適当なものを、次のア~エの中から選び、記号で示せ。
〔傍線部〕 浮世に住める耳の役に聞けば、
ア この世に生きている身に耳があるので、それを役立てて聞いていると、
イ この世に動きをさぐる者の役目として聞いていると
ウ この世に生きている以上、仕方なく聞いていると、
エ この世に生きているしるしとして、耳をそばだてて聞いていると、
「この世に生きている」という出だしが“意味ありげ で、イがちょっと気になります。ア、ウ、エの選択肢を読んでみると、アとエは傍線部を無理に訳しているかのように、無理に言葉をつなげています。だから全体としてはまったく奇妙な内容の日本語になってしまうのです。わけだ。もちろん正解はウなのですが、最初から傍線部と素朴にくらべようとすると、あたかも正しく訳したかのように見えるアやエに行ってしまいそうなので、気をつけましょう。
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