2022/08/25
作業は第1の作業と同じで、〇で囲んで線で結ぶ。ただしこの場合は、反意語、反意文、縁語(たとえば、川・水・船・波など)に対してこの作業を行う。やはりここでも、文章全体の意味は無視する。無理に意味をとろうとすると、限りある貴重な時間は容赦なく過ぎていく。
実は、第1の作業、第2の作業とも、根拠は同じなのだ。筆者が傍線部で言っていることと密接にかかわることを、 ちょっと離れた別の部分で言おうとすると、どうしても、同じ言葉、同じような言葉、あるいは反意語、縁語などを使わなければ表現できないわけだ。それを視覚的に見つけ出すのが、この二つの作業なのだ。
〈重要ポイント〉
■部分的に集中する同語群(同語など、および反意語など)を〇で囲んで線で結ぶ。
■最初から最後まで出続ける同語群は意識にとどめるだけでいい。
文章表現の仕組みを巧妙につくという意味が、少しはわかってくれただろうか。日常ではお目にかからないような言葉が使われていればいるほど、文章全体の意味を理解することは困難になる。しかし逆に、目につきやすいそんな言葉が多ければ多いほど、作業自体は容易になっていくのだ。点数を取るばかりではなく、これは、日本語を読解するテクニックの一つでもあるのだ。