2022/08/25

理系科目である化学と物理は、公式や法則を理解するだけでなく、多くの知識を暗記する必要があります。しかし、ただ丸暗記するだけでは効果が薄く、試験本番での応用力にもつながりません。本記事では、化学と物理に特化した効果的な暗記法を紹介します。「覚えるべき知識」と「それを活用する方法」を身につけ、受験に役立てましょう!
1. 化学の暗記法
暗記すべき主要なポイント
化学では以下のような項目を正確に覚える必要があります。
- 元素記号・周期表の規則性
例: 水素(H)、炭素(C)、酸素(O)などの元素記号、周期表の族と周期の関係。 - 化学反応式と化学式
例: 酸化還元反応、沈殿反応、気体発生反応などの具体的な化学反応式。 - モル計算や濃度計算
モル、質量、体積、濃度の相互関係に関する公式。 - 有機化学の構造と性質
例: アルカン、アルケン、アルキン、ベンゼン環の性質や反応。
効果的な化学暗記法
1. 語呂合わせを活用する
覚える量が多い項目に対しては、語呂合わせが有効です。特に周期表の族や元素の順番は語呂で覚えると効率的です。
- 例: ハナ(H)にリ(Li)、ベ(Be)のボ(B)くろ(C)船長(N, O)を呼ぶ
→ 水素(H)、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ボロン(B)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)
2. カードを使った反復練習
- 内容: 元素記号、化学式、反応式などを片面に問題形式で書き、もう片面に答えを書く。
- 使い方: 通勤・通学時間やスキマ時間を活用して繰り返し確認する。
3. 図や模式図でイメージ化
化学反応や電子配置など、イメージしにくい概念は図を描いて視覚化することで記憶に残りやすくなります。
- 例: 分子構造の描写や酸化還元反応の半反応式を模式図で表現する。
4. 演習問題を繰り返す
暗記だけでなく、実際に計算問題や反応式を書く練習を行うことで、記憶を長期にわたって定着させることができます。
2. 物理の暗記法
暗記すべき主要なポイント
物理では、公式や法則の理解が重要ですが、公式を適切に覚えることも大切です。以下の項目が代表的な暗記対象です。
- 基本公式 例: 運動方程式(F=ma)、エネルギー保存則、熱力学第一法則、電磁気の法則。
- 単位と次元解析 例: 力の単位(N)、エネルギーの単位(J)、電流の単位(A)。
- 物理定数 例: 重力加速度(9.8 m/s²)、光速(約3×10⁸ m/s)。
- 典型的な解法のステップ 問題ごとの解法手順を覚えることも重要です。
効果的な物理暗記法
1. 公式の意味を理解して覚える
公式をただ覚えるのではなく、公式が成り立つ理由を理解することで、記憶が深くなり、応用もしやすくなります。
- 例: 運動方程式(F=ma)は、力(F)が物体の質量(m)と加速度(a)の積であることを意味します。
2. 具体例を使って暗記を深める
公式を単独で覚えるのではなく、具体的な数値問題に当てはめてみることで、公式の使い方を体感できます。
- 例: 「10kgの物体に20Nの力を加えると、加速度はどうなるか?」
→ F=maの公式を適用し、a=20/10=2 m/s²。
3. 物理現象を実生活に結びつける
物理の法則は日常生活の現象にも適用されます。生活の中での具体例を通じて記憶に定着させましょう。
- 例: 摩擦の影響を自転車のブレーキや歩行に例える。
4. 単位変換の練習をする
物理では単位の変換が頻繁に登場します。定期的に単位変換の練習を行い、スムーズに計算できるようにしましょう。
- 例: km/hからm/sへの変換、Jouleからkcalへの変換。
化学と物理に共通する暗記テクニック
1. 記憶を長期間維持するための反復学習
- 方法: エビングハウスの忘却曲線に基づき、1日後、3日後、1週間後に復習を行う。
- 効果: 短期記憶を長期記憶に変える。
2. 教科書や参考書のまとめを作成
自分で重要な部分を整理し、手書きノートを作成することで、学んだ内容が頭に残りやすくなります。
- ポイント: 色分けや図解を活用して視覚的にわかりやすいノートを作る。
3. 友人や家族に説明する
他人に説明することで、自分がどれだけ理解し、覚えているかを確認できます。また、説明する中で記憶がさらに深まります。
暗記を助ける便利なツール
- アプリ
- Anki: フラッシュカードを使った反復学習が可能。
- Quizlet: 暗記用のクイズ形式で学習。
- 参考書
- 化学: 『化学重要問題集』、『化学基礎問題精講』
- 物理: 『物理のエッセンス』、『良問の風』
- 動画解説
- YouTubeやオンライン講座で視覚的に理解しながら暗記。
試験当日のポイント
- 重要公式をメモ
試験開始直後に、紙の隅に重要な公式を簡単に書き出しておくと安心です。 - 問題文を正確に読む
化学や物理の問題では、条件や単位が重要です。読み間違いを防ぐために、問題文を丁寧に確認しましょう。 - 苦手分野を後回しにする
試験では得意分野を先に解き、苦手分野を後回しにすることで、時間を有効に使えます。
まとめ
化学と物理の暗記は、ただ詰め込むだけではなく、「理解」と「反復」を組み合わせることで効果的に進められます。本記事で紹介した具体的な暗記法や学習ツールを活用し、自信を持って試験に挑んでください。
「化学と物理の勉強は難しい」と感じるかもしれませんが、計画的に進めれば必ず得点力が向上します。受験勉強の一環として、ぜひこの記事を参考にしてください!