2022/08/25
前回は,
夏休み前の時期の過去問の解き方についてお話しました。
今回は受験直前期(11月以降)の過去問の解き方についてお話します。
受験直前の時期になると学校や塾でも
「しっかり過去問をやって解きなおしなさい」
と指導されることが多くなります。
だからといって,
「過去問しかやらない!」
というのは,これは最もダメなやり方です。
なぜでしょう?
それは,
過去問をただ解いても,
または,解きなおしても大した実力にならないからです。
過去問とは文字通り過去に出題された問題です。
当然ながら,受験で過去問と全く同じ問題が出されることはありません。
特に英語、数学、国語に関しては確実に問題は変えられています。
理科や社会では,似たような問題が出題されることはありますが・・・。
ですから,過去問で点が取れるようになったとしても、、
別の問題が出題される本番に点が取れるとは限らないわけです。
過去問を解く目的は、
その過去問を解けるようにすることではありません。
その先にある,受験本番の問題が解けるようにすることです。
過去問はあくまで、受験の為に利用するという考え方を持たなければなりません。
では,過去問はどのように利用すればよいのでしょうか?
11月以降の学習の中での過去問演習は,
次のような目的のために取り組むものとして考えておきましょう。
(1)学習した内容の理解度や定着度を測る。
(2)弱点を把握する。
この時期の過去問の具体的な使い方は,
①過去問を解く
②弱い分野を問題集で学習する
③過去問を解く
④弱い分野を問題集で学習する
⑤過去問を解く
⑥…
の繰り返しです。
過去問を解いて覚え方が不十分なところがあったら,
その部分を問題集を使って勉強しなおします。
ここでの問題集は,
学校で配られているものや,
自分で受験勉強用の問題集を購入して利用しましょう。
その後,更に別の過去問を解いて,
勉強した部分が本当にできるようになっていたか?
他に弱点はないか?
ということを確認していきます。
ですから上記のように、
過去問とその他の教材を併用した勉強方法が効果的というわけです。
受験直前だからといって,
過去問一辺倒の学習をしていては,
学習のポテンシャルと半分しか発揮することができません。
自分の本当の相手は過去問ではなく,
今年度の入試問題だ,ということを忘れないようにしましょう。