2022/08/25
共通テスト英語リーディングの中でも、多くの受験生が最後まで苦戦するのが**大問6(物語文)**です。
設問数は少ないのに、文章量が多く、内容も登場人物の心情や出来事の因果関係を追う必要があります。
時間配分を誤ると、他の大問でどれだけ高得点を取っても、この最後の問題で一気に点を落としてしまう——そんな受験生は少なくありません。
この記事では、物語文を「速く」「正確に」読み切るための勉強法と、共通テスト特有の出題傾向に対応する具体的な読み方を解説します。
1. 大問6の本質:英語力よりも「構造把握力」が試される
まず理解しておくべきなのは、共通テストの大問6が純粋な英語力の勝負ではないという点です。
文法や語彙の知識だけでなく、「物語の流れを構造的に捉える力」が得点を分けます。
物語文では、以下のような構成がほとんど共通しています。
-
状況導入(登場人物・場面・背景の説明)
-
出来事の発生(変化やトラブル)
-
登場人物の反応・心情の変化
-
解決・結末
この4つの流れを常に意識しながら読むことで、情報の取捨選択ができ、速読が可能になります。
つまり、全文を「最初から最後まで丁寧に訳す」必要はないのです。
構造を先に理解し、ストーリーの骨格を掴むことが最も重要なポイントになります。
2. 読み始めの30秒で物語の「地図」を作る
物語文を速く読むためには、「最初の30秒の読み方」で勝負が決まります。
ここでどれだけ効率よく全体像を掴めるかが、設問解答のスピードと正確性を左右します。
① 登場人物を即座にメモする
英文を読む前に、問題文の最初の数行をざっと読み、登場人物の名前と関係性を頭の中に整理しましょう。
たとえば:
-
Mary(主人公・学生)
-
Her father(厳格な親)
-
John(友人 or 助言者)
このように“登場人物の関係マップ”を頭に描いておくと、その後の描写で「誰が何をしたのか」が迷いなく把握できます。
② 時間と場所の設定をつかむ
「Where」「When」が分かれば、ストーリーの世界観が定まります。
これも数行でつかめる情報です。
「in her school days」「on the way home」「during the summer vacation」など、時間軸と場面を最初に押さえておきましょう。
3. ストーリーを“場面ごとに要約”しながら読む
共通テストの物語文では、1,000語を超える長文を数分で処理しなければなりません。
そのため、読む途中で“こまめな整理”をする習慣が不可欠です。
① 1段落=1場面と捉える
各段落の内容を、「この段落では何が起きたか」という1文で整理していきます。
たとえば次のように簡潔にメモするイメージです:
-
第1段落:Maryが落ち込んでいる。
-
第2段落:Johnが励ます。
-
第3段落:過去のエピソード回想。
-
第4段落:決意して行動する。
この「場面ごとの要約」を意識して読むことで、全体の流れをロストせずにスピードを維持できます。
② 感情の変化を追う
物語文の設問では、「主人公の気持ちの変化」を問う問題が頻出です。
したがって、「喜び→不安→安心」など、感情の推移を意識して読み進めることが得点に直結します。
文中で感情変化を示すサインとしては、以下の表現がよく登場します。
-
but, however(逆接=気持ちの変化)
-
finally, at last(結末や解決)
-
remember, think of(回想)
-
realized, understood(気づき)
これらの接続語や動詞を見つけたら、「ここで何か変化がある」とマークして読みましょう。
4. 設問を「先読み」して目的意識を持つ
共通テストでは、問題文を読む前に設問を先に確認することが非常に有効です。
特に大問6の物語文では、設問が物語の“核心場面”に対応していることが多く、読解の方向性をつかむ手がかりになります。
① 設問の種類を確認する
大問6では、設問のパターンがほぼ固定化されています。
主な出題タイプは以下の3つです。
-
内容一致問題:登場人物の行動や発言の意味を問う
-
心情変化問題:主人公がどんな気持ちになったかを問う
-
要約・結論問題:全体の主題や教訓を問う
これを踏まえて、読む前に「どのタイプの問題が多いか」を確認しておくと、読みながら答えを意識できるようになります。
② 設問文中のキーワードを拾う
設問の中に出てくるキーワード(人名・行動・発言など)にマークをしておくと、本文を読むときにその箇所を素早く見つけられます。
「誰が」「どんな場面で」「何をしたか」を設問を通して予測できれば、読解の目的が明確になり、不要な部分に時間をかけずに済みます。
5. “訳さず読む”トレーニングでスピードを底上げ
物語文では、「逐語訳(ひとつずつ訳す)」をしているうちは、時間が足りません。
共通テストレベルの英文は、すべて日本語に直してから理解するのではなく、イメージで理解する読み方に切り替える必要があります。
① 英文を「絵」で理解する
例えば、
“She opened the window and looked outside.”
を読んだとき、「彼女が窓を開けて外を見た」と訳すのではなく、その情景を頭の中で映像化します。
物語文は描写表現が多いため、この“情景イメージ”を素早くつかむ練習が重要です。
読む速度を上げる最大のコツは、「日本語で理解する時間を省くこと」にあります。
② スラッシュリーディングを練習する
スラッシュリーディングとは、文を意味のかたまりごとに区切って理解する読み方です。
この方法を身につけると、英文の語順のまま内容をつかめるようになります。
「主語→動作→目的語→結果」という流れを意識して読むことで、頭の中で英文を日本語に“変換せずに理解”できるようになります。
6. 練習のコツ:過去問を「2回読む」
共通テストの物語文は、過去問の活用が非常に効果的です。
ただし、1回読んで終わりではなく、2段階で復習するのがポイントです。
① 1回目は時間を測って本番感覚で読む
まずは制限時間(約10分)を設定して、実際の試験のように読む。
その際、設問に答えながら「どの部分で時間がかかったか」を記録しておくと、次の改善につながります。
② 2回目は「物語構造」を整理して読む
解答後にもう一度、落ち着いて本文を読み返し、次のように分析します。
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導入・展開・クライマックス・結末を整理する
-
登場人物の感情変化をメモする
-
設問の根拠がどこにあるかを確認する
この復習を繰り返すことで、読解スピードと精度の両立が実現します。
7. 本番での時間配分戦略
共通テストリーディング全体は80分。
そのうち大問6には、10~12分を目安に使うのが理想です。
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設問先読み:1分
-
導入・前半読解:4分
-
クライマックス・後半読解:4分
-
解答・見直し:2分
時間内に解き切るためには、他の大問での時間管理も含めて「最後の物語文に余裕を残す」戦略が必要です。
物語文はスピードよりも構造理解の正確さで点が決まるため、焦らず“場面整理”を優先しましょう。
まとめ:物語文は「感情」ではなく「構造」で読む
共通テストの大問6では、英語の表現力よりも「論理的に物語を整理する力」が問われます。
感情移入して読むのではなく、ストーリーの構造を俯瞰して読むことが高得点への近道です。
-
冒頭30秒で登場人物・場面・目的をつかむ
-
各段落の要点を1行でまとめる
-
設問を先読みして読みの方向を定める
-
イメージで理解し、日本語訳を減らす
この4つを習慣化できれば、物語文を読むスピードと正確さが劇的に向上します。
そして何より、この「構造的読解力」は、大学入試だけでなく、将来の英語読解全般に生きる力となります。
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