2022/08/25
任意倒置
任意倒置は語句の順番が入れ替わるだけで.,しかも文型ごとにパターンが決まっています。大半の人が「倒置は前に出たものが強調される」と習ったと思います。しかしこれは誤解です。「前に出たもの」ではなく、前に出された語句のせいで、後ろに引っ込んが語句が強調されるのです。
- 第1文型 SVM→MVS ※ Mが前に出て、SVが入れ替わる/Mは場所などの副詞
- 第2文型 SCV→CVS ※ S=Cで、左右が入れ替わるだけ
- 第3文型 SVO→OSV ※ Oが文頭に出るだけ
- 第4文型 SVOO→OSVO ※ Oが文頭に出るだけ
- 第5文型 SVOC→OSVC ※ Oが文頭に出るだけ
- 第5文型 SVOC→SVCO ※O=Cの場合、左右が入れ替わるだけ
第1文型 SVM→MVS
At the back is the garden.
後ろには庭がある
元の文はThe garden is at back.
第2文型 SVC→CVS
Happy is the bride on whom the sun shines.
太陽が輝く花嫁は幸せである。
元の文はThe bride on whom the sun shines is happy.
第3文型 svo→osv
順番は変わらずOが文頭に出るだけです。SVOはS≠Oなので、左右を入れ替えたら意味が変わってしまうためです。
All his jokes fell flat, but those, however flat they did, he seemed to like.
彼のジョークはどれもすべったが、どんなにすべっても、彼はそのジョークが好きだったようだ。
第4文型 SVOO→OSVO
第4文型(SVOO)の倒置は、2つあるOのうち、1つが前に出るだけです。svはそのままで、第3文型SVOがOSVになるのと同じ発想です。第4文型の倒置はめったに出てこないので流してOKです。
A car I gave her, not a bag.
バッグじゃなくて、車を彼女にあげたんだ。
第5文型 SVOC→OSVC/SVCO
SVOCの倒置には2つのパターンがあります。1つめはOSVCの形です。
Even the things that I’m not proud of, I accept as part of my journey to where I am today.
たとえ誇りに思えないことでも、今の私があるまでの道のりの一部として受け入れている。
もう一つはO=Cなので、OとCの左右を入れ替える形です。SVCOとなります。
The moon has value for scientific reseach that could make possible future missions to Mars.
月には、将来の火星探査を可能にする科学的研究の価値がある。
SVOCをとる動詞(主に使役動詞makeや知覚動詞find)の直後に形容詞がきたら倒置のサインです。本来ならOになる名詞がくるはずです。。その形容詞の後に、独立した名詞がくればそれがOです。
強制倒置の基本
強制倒置とは文頭に否定語がきたら倒置が起きるというルールです。倒置部分は疑問文の語順になります。
強制倒置でよく使われる否定語
- 完全否定 Not/Never/Little (倒置のLittle は「完全否定」の意味) p.870
- 準否定語 Hardly / Scarcely「ほとんど~でない」
Rarely / Seldom「めったに~でない」 ※「頻度」を表す - 要注意の否定語 Only「~しかない」/Nowhere 「どこでも~でない」
Never did Tom imagine becoming teacher.
トムは教師になるなんて想像もしていなかった。
強制倒置の応用
副詞の割り込みパターン
強制倒置は否定語の直後に倒置がくるパターンばかりです。もちろんこれが基本ですが、実際には否定語の後ろに副詞が割り込むパターンも多いのです。「否定語(副詞)vs.」という形で副詞の後で倒置が起きるわけです。
Never before had stock prices plummeted so sharply.
これほど株価が急落したことはかつてなかった。
Only when all attendees have arrived wilt we start the meeting.
l 出席者全員が到着してから、会議を始めようと思います。
前置詞のカタマリが否定語になるパターン
Under no circumstances「どんな状況であれ~ない」や、At no time「決して~ない」など、前置詞の目的語に否定語→前置詞句全体で1つの否定語扱いというパ
ターンがあります。 さすがに前置詞の前にnoが飛び出ることはありえないので、このような場合には倒置は起こりません。
Under no circumstances should you put your hand in there.
あなたは絶対にその中に手を入れてはいけない。
At no time will you be allowed to smoke in this building.
このビル内では決してたばこを吸ってはいけません。
強制倒置で使うlittle は「完全否定」
littleは「ほとんど~ない」という意味です。動詞を修飾する場合、動詞の後にくれば「ほとんど~ない」の意味のままですが、littleが動詞の前に出ると否定の意味が強まり、「まったく~ない」となります。
Little did he know that his parents were waiting for him.
両親が彼を待っていることを彼は知らなかった
文頭に否定語があるのに倒置が起きない場合
主語を修飾するno/notの場合
語句否定のnotなどが文頭にある場合に倒置は起きません。単純にNo+名詞/Not+名詞が主語になるときは倒置しないと考えれば解決します。「No十名詞」で1つの主語ということにすぎないのです。
No person can live forever.
どんな人も永遠には生きられない
Not a single voice was heard.
声ひとつ聞こえなかった
実質「肯定文」の場合
主語に限らず、文頭の副詞に否定語があっても、それが動詞を否定するのではなく、直後にある単語を否定するだけならば、否定文ではないので倒置は起きません。
In no time the tickets sold out.
あっという間にチケットは売り切れた
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