2022/08/25

自動詞と他動詞の考え方
動詞の分け方の1つに自動詞か他動詞か、という考え方があります。動詞のパターンは膨大で、自動詞・他動詞を完全に分別することは不可能なため、文法書の説明は煮え切らない書き方になります。自動詞と他動詞の形式的な説明は以下のようになっています。
- 自動詞:自分で意味が完結する動詞/目的語不要
- 他動詞:他者に影響を与える動詞/目的語必要
このような説明を繰り返したり、その都度辞書で確認し他記すのは大変です。そこで、例外を承知で自動詞・他動詞を法則化すると次のようになります。
- 他動詞:「何を」と聞き返す
- 自動詞:「何を?」と聞き返すのは変
完全に割り切ることはできませんが、一瞬で理解できて多くの場面で役立つ法則です。自動詞・他動詞と表記されますが、まずは他動詞のほうから考えます。
- like「好き」→「何を?」と聞ける!→他動詞
- buy「買う」→「何を?」と聞ける!→他動詞
- live「住む」→「何を?」と聞くのは変→自動詞
- run「走る」→「何を?」と聞くのは変→自動詞
他動詞の後には「名詞」がくる
他動詞の直後に「何を」に当たる名詞が必要で、この名詞を目的語と言います。他動詞の後ろにくるものを「品詞の観点」からは「名詞」と呼び、「要素(働き)の観点からは「目的語」と呼ぶだけです。要は同じものに2つの言い方があるということになります。
どの動詞にも自動詞・他動詞の両方の使い方がある
膨大にある動詞のほとんどすべてに自動詞・他動詞の両方の用法があるので、「そもそも動詞とはそういうものだ」と考えてください。自動詞だけしかない動詞や、他動詞だけの動詞はきわめて少数で、探すのが難しいほどです。
run「走る・経営する」の場合
- 「走る」→「何を?」と聞くのは変→自動詞
- 「経営する」→「何を?」と聞ける!→他動詞
grow「成長する・育てる」の場合
- 「成長する」→「何を?」と聞くのは変→自動詞
- 「育てる」→「何を?」と聞ける!→他動詞
動詞によって好みがある
自動詞・他動詞の好み(傾向)がハッキリしている動詞もたくさんあります。たとえばreadなら他動詞「読む」が圧倒的に使われます。自動詞「読書する」は他動詞に比べれば
頻度は低いです。動詞が持つ「好み」は英語の経験値を積むことで体得していけますが、よく使われる用法が先に載っているため、辞書で確認できます。他動詞が先に載っているならば、その単語は他動詞のほうがよく使われることを表します
英文がすべて
動詞の「好み」を知っていることは有効ですが、100%ではないので他動詞だろうなと思っても、その後に名詞(目的語)がなければ「自動詞」だと軌道修正する必要があります。この作業こそが「英文を読む」という知的作業なのです。runの場合、自動詞「走る」を最初に考えて、He runs in the park.であば「彼は公園を走る」と判断しますし、He runs a store.のように、runの直後に名詞(目的語)があるなら、他動詞run「経営する」に発想を切り替えて、「彼は店を経営している」と判断するわけです。
自動詞と他動詞の意味変換
自動詞と他動詞の微妙な意味の違いは、以下の判断基準で理解できるようになります。
「する」自動詞←→「させる」他動詞
- grow 自動詞「成長する」/他動詞「~を育てる(成長させる)」
- walk 自動詞「歩く・散歩する」/他動詞「~を散歩させる(歩かせる)」
- run 自動詞「走る」/他動詞「~を経営する(お店を走らせる・まわす)」と考える
暫定的に目的語「ものを」を補う
- write 他動詞「~を書く」/自動詞「ものを書く」=「執筆する」
- read 他動詞「~を読む」/自動詞「ものを読む」=「読書する」
- buy 他動詞「~を買う」/自動詞「ものを買う」=「買い物をする」
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