【英文法127】文型10　第5文型（SVOC）の自然な訳し方

time 2024/03/19

folder 英文法

svocの自然な訳し方

svocを自然な日本語にするには、ちょっとしたコツが必要です。SVOCの各要素は以下のように解釈します。

S＝原因・理由「Sによって」
V＝助動詞・副詞的働き「訳出なし」
O＝s（主語）「Oが」
C＝v（動詞）「Cする・Cになる」

下の例文で確認してみましょう。

Shinkansen have enabled people to make day trips.
新幹線のおかげで、人々は日帰り旅行が可能になった

S＝原因・理由「新幹線によって」
V＝助動詞・副詞的働き「訳出なし」
O＝s（主語）「人々が」
C＝v（動詞）「日帰り旅行する」

Sは原因・理由になるので、「Sによって」と訳します。文脈次第で、プラス内容なら「Sのおかげで」、マイナス内容なら「Sのせいで」にするとさらに自
蒸な日本語になります。

V部分は可能な限りV本来の「ニュアンス」を和訳に盛り込み、以下のように考えます。

動詞の意味を知らない場合→無視して、訳出しない（当然、時制は考慮する）
動詞の意味を知っている場合→Vに助動詞や副詞のニュアンスを加える

SVOCとわかったら、Vの訳そのものは無視してOKです。というより無視したほうが自然に訳せます。また、動詞の意味を知っている場合、その動詞のニュアンスを
える場合もあります。enable 「可能にする」であれば「できる」、force「強いる」であれば「しなければならない」を加えるといった具合です。

Cに形容詞・名詞がきたとき」は形容詞・名詞をVと考えると無理が生じるときがあります。そのときは単純にO=C「OがCだ」と考えればOKです。

「人」が主語の場合は今まで通りで問題ありません。I want you to come.「私はあなたに来てほしい」をわざわざ「私によって」と訳すことはありません。このパターンになるのは「主語が人・簡単な動詞（want / ask など）」のときで、絶対に迷うことはないでしょう。

文型から意味がわかる

SVOCはほかの文型の場合と違って、動詞そのものの意味を予測できるのではなく、その前後（SとOC）を含めて、英文全体の意味が決まります。つまり「SによってOがCする（Cになる）」という意味になるので、動詞そのものは意味を持たず、文全体の意味を決めることになります。よって、SVOCだと判別できれば、あとは「SによってOがCする（Cになる）」と考えれば意昧がわかるのです。
誓】以下の文の「文型」と「意味」を考えてみてください。

The news rendered him speechless.
その知らせを聞いて、彼は言葉が出なかった。

動詞renderの意味を知っている人は少ないと思いますが、「The newsによって、himはspeechless だった」ととらえると意味を把握することができます。

使役（make / have / let)＝SVOCの代表
知覚（see / findなど）】＝「SはOがCだと知覚する」という意味です。根底には使役のような意味を含み、Sの知覚によって（頭の中で）「OがCになる」と考
える。
使役的動詞（keep / leave / getなど）＝使い方は使役動詞とは違いますが、意味は似ています。細かくいえば「SによってOがCの状態に放置される」です。
命名・希望系（call / nameなど）】「Sによって、OがCという名前になる・OがCになるのを望む」
V+人+to ～＝「SによってOがCする」
help＝「 Sの助けにより、OがCする」となります。
regard 型＝「みなす」という意味は知覚動詞と同じと考える。

バラバラだと思われているSVoCの意味には、土台に使役（SよってOがCになる）があるとまとめることができます。